高校入試に向けた国語苦手な子の勉強法
ブログ昨日に続いて今日は、高校入試対策としての国語はどうしたら良いか、特に国語が苦手な子の場合の考え方と方法論をお伝えしたいと思います。
- 国語が苦手なままではこの先やばい
- 点数が低い科目に伸びしろがあるはず
親御さんからよくお聞きすることで、当然の感覚だと思います。実際に読解力は全ての教科に影響します。英語リスニング以外は、問題文を正確に読んでから答えるのがテストの形式ですから。
しかしながら、実際には高校入試をクリアするためにうまくいきやすい方針は次の3つだと感じています。
- 国語の点数にこだわりすぎないこと
- まず、国語以外で得意科目を作ること
- その上で、または並行して読解力を育てる
なぜこうするのがいいのか説明しますね。理由は2つあります。
①時間対効果の高い科目を伸ばせ
読解力は、他の科目に比べて地頭の影響するところが大きいので、向上させるのに時間がかかる力といえます。小さい頃から今まで、どんな言葉にどのように触れてきたか、時間をかけて身につけてきたものが影響しますからね。
例えば、数学の計算と比べてみましょう。
数学全般苦手でこの時期になると因数分解ができない!と感じている中学生、毎年指導しています。しかし、入試レベルの因数分解の計算を解けるようにすることに、それほど時間はかかりません。プロ講師なら、かなり簡単なことです。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
とう山本五十六元帥の有名な言葉があります。
まあ今回はできるようにするというところまでを目標にすると、
①やって見せる→②どういうことか説明する→③させてみる
この3ステップで生徒ができるところまで持っていくのが、理数分野の指導の基本かと思います。生徒によりできるまで時間の差はありますが、マンツーマンなら100%中学基礎レベルのことはほぼできるように指導できます。
もちろん、国語は勉強しなくていいわけではない
国語は勉強しなくていいわけではありません。読解力は、トレーニングで向上させることはできるし、やるべきです。問題は時間対効果を考えた優先順位。
もし、中学生の勉強のゴールは、読解力を上げることのみで、その他は二の次だというなら、他の科目の時間を削ってもやるべきでしょう。
しかし、きっとそうではないですよね。高校入試は5科目500点の合計得点で決まります。(福井の高校入試は学力重視)そして、勉強に使える時間は限られています。勉強時間に対する効果を考えるのが戦略的ですね。
また、中学の勉強は本人のモチベーションが大事。苦手な子のモチベーションを考えると、弱点克服よりもまず、これなら得意だ、と感じられる科目や単元を作ることを優先したいところです。
②点数が低い科目に伸びしろがある、とは限らない
国語と同様に「いつも社会だけ点数が低いので教えてほしい」という依頼を受けることがあります。
「覚えるだけなんだからやりなさいと言っているんですが・・・」と。
国語も社会も実社会で教養になる科目なので身につけてほしいですよね。
しかし、文系科目の苦手の原因はもっと根っこにあるものです。一番多い原因は、興味が持てないのでやらない、です。
どの科目でも、興味のあることは得意になりやすいし、興味の持てないことは苦手になりやすいです。大人でもそうですよね。
興味を持たせるのがうまい先生に当たれば嫌いから好きになることがあります。しかし、興味の持てない状態のまま、「やろう」と言われてもやる気になれませんね。
興味の持てない科目で、40点を60点にする
興味の持てる科目で、60点を80点にする
どちらも合計20点上がりますが、後者の方が実現しやすいし、楽しく勉強できるやり方です。点数を上げる感覚が身に付くと、苦手も上げやすくなります。
それに、バランスよく勉強したとしても、得意と不得意はできるものです。それは良しとしつつ計画・実践する方がいろんな意味で良いやり方だと思います。
ちなみに、大学受験では、苦手の有無よりも得意科目がある生徒の方が、有利になる選択ができることが多いです。(英語は必須です)
中学国語の最低やるべき勉強法
以上を踏まえた上で、入試に向けて国語の勉強どうするか、を最後に。
次の2つを軸に勉強するのがオススメです。
- 【問題演習】問題を解き、なぜその答えになるのか、解説を読む。理由を言えるようにする。理由がわからない問いはそのままにせず、質問して学ぶ。
- 【基礎知識】漢字の読み書き、知っている語彙を増やす
以上、参考になれば幸いです。
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◆執筆者紹介
笠井伸春
個別指導塾・家庭教師のオアシス 代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰
単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り、「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える、価値の高いスキルなんじゃないか?」と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。
主眼にしているのは、
- 「できる」を実体験してもらい、自信と前向きさを身につけてもらうこと
- 能力に関係なく学習効果の高い勉強方法を身につけてもらうこと
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