先取り学習は効果的?
ブログFROM 笠井伸春
「どんどん先取り学習をさせたい」
という教育方針のお家の方のお話しを聞きました。
先取り学習をすすめている個別指導塾もあります。
あなたはどう思いますか?
僕の意見ですが、
生徒の学ぶ力と環境があれば有りだと思います。
実際、
藤島高校では3年分の内容を
2年ちょっとでやってしまいます。
残りの1年弱は
大学入試に向けた学習をしています。
ただ、先取り学習がうまくいくケースは少数派。
だいたい全体の5%くらいかな、と。
(先取り学習がうまくいくケースはあとで話します)
偏差値70近い医大生でも
「先取り学習をやってました」という大学生は少ないです。
多くの成績優秀な高校生や大学生は
「予習より復習を徹底した方がよい」と言っています。
先取り学習が難しい理由
難しい理由は、
まず、時間と費用がかかること。
まだ学校では習っていない内容を
自分だけ先に進めておくのが先取り学習。
たとえば1学期分の内容を
まとめて予習するわけです。
中学生の場合だと
独学では難しいので
家庭教師か個別指導塾が必要になりますね。
でも、復習が中心の一般的な家庭教師や塾と違い、
授業時間も数倍は多くしないと間に合いません。
だから、数倍の費用も必要になります。
また、生徒の学習への体力があることも必要条件です。
学校の宿題もこなしつつ、
定期テスト対策もやらないといけない。
それ以外に先取り学習をやるわけですから
生徒の時間と体力がないと
中途半端になってしまうし、
ストレスになる場合もあります。
友だちと遊ぶ時間や
部活やスポーツの時間を
削ることになることも・・・
本人がそれでもやりたい、というならOKですが
心の成長には
勉強以外の活動も大事だと思います。
先取り学習がうまくいくケース
うまくいく場合もあります。
それは、時間と費用もあり、
難関大学を目標にする場合、
先取り学習が有利になるのは事実です。
高校3年の1年間を受験対策に使えるなら、
それは浪人生と同じ時間を持てる、ということですから。
この前、
「先取り学習が自分にはよかった」
という医学部生に話を聞きました。
彼は、進学校でしたが
そのさらに先取りをやり
学校の授業自体を「復習」にしていた、とのこと。
まだみんな習っていないことを進めるのも楽しかったそうです。
まとめ
難関大学を目指す
時間と費用がある
先に進むことにわくわくする
すべての条件がそろっているなら、
先取り学習は効果的。
じゃないなら
今学校で習っていることを
しっかりと復習するやり方をおすすめします。
笠井伸春
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◆執筆者紹介
笠井伸春
家庭教師のオアシス代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰
単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。
高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り
「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える能力なんじゃないか?」
と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。
主眼にしているのは、
- 能力に関係なく学習効果の高い勉強方法を身につけてもらうこと
- 成果につなげるため、家庭教師の授業がない日でも効果的な家庭学習が自分でできるようになること
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