「学習障害（LD）と診断されていますが、オアシスでは指導できますか？」

というお問合せがありました。お答えした内容をシェアしたいと思います。

結論から言いますと、指導できます。

僕個人は、LDについて何度かお医者さんの話を聞いたり、経験豊富な先生との勉強会をしたりして知識はありますが、専門的に特徴についてを深く研究しているわけではありません。

でも、LDの性質がある生徒さんへの指導については、大学生のころから今もずっと現場でやっていたり、経験豊富な先生のトライアンドエラーの内容も共有するようにしたりしています。

だから、中途半端な専門家よりは具体的な方法論をアドバイスできると思います。

（以前、自治体が紹介しているカウンセラーの話を聞いてそう思いました）

発達障害というと、少数派であったり何か特別なことだと感じませんか？

しかし、今も昔も、子どもには結構な割合で何かの特徴があります。昔から子どもたちの方は変わっていません。

変わったのは、何かの診断にもっていく今のやり方の方です。

LD（識字障害など）、アスペルガーやらADHD（注意欠如・多動性障害）など、いろんな用語ができて、そう診断するようになったのが最近ってこと。

何も特別なことではないです。そういった子に、それを見抜いて、その子の特徴に合わせた工夫をして指導していた先生の話を多く聞いています。

今までの事例はいっぱいありますが、
会話は得意でも文字を認識するのが苦手な子（識字障害）、このケースは多いです。
（逆に、書き言葉は理解できても会話のやりとりでは誤解が起こる傾向がある子もいます）

子どもを型にはめるのではなく、先生の方が合わせた指導をすることが大事になります。

LDのお子さんに一番良くないのは、先生が「こうやるものだ」と信じている一辺倒の学習方法を押し付けることだと思います。

例えば、音を耳で聞いて意味をイメージすることはできるけど、文字を目で認識するのが苦手な場合に、「書いて覚えろ」という指導をされると不幸です。

以前、「家庭教師をつけているのに、なかなか成績が上がらない。英語が20点以上とれない」という子がいました。

その生徒のノートを見ると「彼　he he he he he he he he he he・・・」と。

聞けば、家庭教師から毎日ノートに単語を50回書けと言われてやっているんだと。
毎日、he he he・・・she she she・・・と同じことを繰り返して・・・

ダメでしょ。そんな勉強は時間の無駄になるばかりか、生徒の自信を無くさせてしまいます。

耳と口を使った勉強の方がはかどります。黙ってノートに同じことを書き続けるより圧倒的な速さで知識が広がりますよね。

実際にこの生徒さんは、勉強がつまらないものだったのが、楽しいものに変わったと聞きました。

これは一例でしたが、医者からの診断の有無にかかわらず、生徒の特性に合わせて工夫することが基本だと考えています。

それができる先生なら、1対1の指導を最大限に活かせますね。

お子さんの特性に合った環境で勉強できていますか？
工夫できることがあるとすると何でしょう？

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◆執筆者紹介

笠井伸春
個別指導塾・家庭教師のオアシス 代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰

単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り、「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える、価値の高いスキルなんじゃないか?」と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。

主眼にしているのは、

• 「できる」を実体験してもらい、自信と前向きさを身につけてもらうこと
• 能力に関係なく学習効果の高い勉強方法を身につけてもらうこと

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