理科の計算問題、苦手の正体は「割合」かもしれません
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塾向けの業界誌に、令和8年度の公立高校入試の出題傾向を全国で分析した特集がありました。
理科のページに、目を引く言葉があります。「算数・数学の知識が必要な教科横断型問題」。
食物連鎖の問題に見えて、実は「割合」の文章題。地球の大きさを求める問題に見えて、中身はほとんど数学。そんな問題が全国で増えているそうです。
福井の県立入試はどうだったのか、今年2月の問題を見返してみました。
令和8年度の福井県立入試の理科は、比と割合の連続だった
今年の福井県立高校入試の大問5は、銅を加熱して酸化銅にする実験でした。1班から5班まで、銅の質量と加熱後の質量が表になっていて、「加熱が不十分だった班はどれか」を答えます。
根拠は、銅と酸素が結びつく質量の比が一定ということ。表の数字から比を出して、ずれている班を探します。理科の知識は一行で、あとは比の計算です。
続く問題では、5班分の合計から結びついた酸素の質量を求め、さらに炭素で還元したときに減った質量から、残った酸化銅の質量を求めます。ここも中身は引き算と比でした。
大問8では、モーターを仕事率0.5Wのものに替えると、台車を引き上げる時間は何倍になるかを、小数第2位まで答えさせています。
「力と運動」の単元に見えて、最後に問われているのは「割合」の計算でした。
「理科が苦手」の正体が、割合にあることは多い
教室で中3の理科の答案を見ていると、用語は書けているのに、計算だけ空欄という答案があります。
本人に聞くと「理科が苦手」と言います。
でも、質量の比を求める式を一緒に立ててみると、つまずいているのは「比の値をどう出すか」という算数の部分。
福井新聞模試や学診でも同じで、理科の計算問題は小5・小6の「割合」と中1の「比例」が、そのまま道具になります。
理科の点数だけを見ていると、この穴は見えにくいところがあります。
教科の境目は、入試の側から消えていく
こうした問題は「教科横断型」と呼ばれています。
入試を作る側は「理科の知識があるか」より、「知識を使って、目の前の数字を処理できるか」を見たがっているということですね。
だから、理科の計算問題は、理科の問題集だけで直そうとしないほうが早いことがあります。
「割合の文章題」を小学校のドリル1ページ分だけ解き直してから、理科に戻る。遠回りに見えて、これが近道になる子は少なくありません。
苦手教科の名前と、本当につまずいている場所は、ずれていることがあります。
ずれに気づけると、対策は小さく済むこともあります。
お子さんの「理科が苦手」の中身を、一度のぞいてみるといいですね。
以上、参考になれば幸いです。

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◆執筆者紹介

笠井伸春
個別指導塾・家庭教師のオアシス 代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰
単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り、「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える、価値の高いスキルなんじゃないか?」と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。
主眼にしているのは、
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