「数学が苦手だから文系」で進路を決めていませんか
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文部科学省が今年8月、半導体やAI分野を担う人材を育てるための「成長分野転換基金」で、新たに10の大学を選んだと発表しました。
今回で4回目の選定です。1校あたり最大20億円という規模の支援で、支援を受ける大学の理系学部の定員を合わせて、令和12年度までに約1000人増やす計画とのことです。
国がここまで大きなお金を動かしているのは、理系人材が全国的に足りていないという危機感の表れでもあります。
このニュース、福井の子供たちの進路選びとも無関係ではありません。
高校で文理選択がやってくるタイミング
福井県内の高校の多くでは、1年生のうちは共通のカリキュラムで学び、2年生に進級するタイミングで文系・理系に分かれます。
たとえば藤島高校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されていながら、学科は普通科のみです。1年の終わりに、生徒それぞれが自分の進む方向を選びます。
文理選択そのものを決めるのは高1の終わりですが、判断材料になる「得意・苦手の感覚」は、それよりずっと前から積み上がっています。
「数学が苦手だから文系」という決め方で大丈夫か
オアシスの教室で、文系に進みたいという生徒に理由を聞くと、「数学が苦手だから」「理科が嫌いだから」という答えがよく返ってきます。
ただ、話を深掘りしてみると、苦手の正体は少し違うところにあることが多いです。
「計算はできるのに文章題になると手が止まる」「公式は覚えたのに応用問題で使えない」。実はこうした声の方が多く聞こえてきます。
これは数学そのものが嫌いというより、ある単元でつまずいた経験が、教科全体への苦手意識に広がってしまっている状態です。
苦手を作っているのはパターン暗記への依存であること
いつも生徒に伝えているのは、公式や表面的なパターンを覚えるだけでは、いずれ壁に当たるということです。
パターン暗記で乗り切れる問題には限りがあります。初めて見る形の問題に出会った途端、手が止まってしまう子は少なくありません。
逆に、「なぜその公式になるのか」を考える習慣がついている生徒は、多少形を変えられても対応できます。
理系を苦手だと感じている理由の多くは、才能の差ではなく、この考える習慣がまだ身についていないだけということもあります。
文理選択はまだ先だとしても、苦手の正体が「才能」なのか「考え方のクセ」なのかを早めに見極めておくことは、後で選べる道を狭めないことにつながります。
理系か文系かを決めるのは、最終的にはお子さん自身です。
ただ、その判断材料になる「得意・苦手」の感覚は、日々の学び方によって変わっていきます。
早いうちから、考える習慣を身につけていけるといいですね。

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◆執筆者紹介

笠井伸春
個別指導塾・家庭教師のオアシス 代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰
単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り、「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える、価値の高いスキルなんじゃないか?」と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。
主眼にしているのは、
- 「できる」を実体験してもらい、自信と前向きさを身につけてもらうこと
- 能力に関係なく学習効果の高い勉強方法を身につけてもらうこと
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