【指導法】答えだけ書く子供に、途中式を書かせるにはどうすればいいか
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今年の夏、家庭教師で伺う先や教室で、よく見かける場面があります。
計算問題のノートを開くと、途中の式がなく、答えだけがぽつんと書いてあることがあります。
「式を書こうね」と伝えても、次の回にはまた答えだけに戻っている子も少なくありません。
特に小学校高学年から中学生にかけて増える傾向です。8月も後半に入り、夏休みの宿題の直しに追われているご家庭も多い時期だと思います。
答えだけ書きたがるのには理由がある
途中式を書きたがらない背景には、「間違えていたら恥ずかしい」という気持ちと、「書くのが面倒」という気持ちの両方があります。
「書きなさい」と繰り返すだけでは、この気持ちはなかなか動きません。
むしろ口うるさく言われることが積み重なって、勉強そのものが嫌になってしまう子もいます。
途中式がないと、丸つけのときに見えるのは○か×かだけです。分数の通分を1行飛ばしたり、符号を書き忘れたりといった原因は、たいてい式の中に残っています。
どこで計算がずれたのか、考え方自体が違っていたのか、あとから本人にもわからなくなってしまいます。
途中式は○×だけでなく△を作る
指導の中で意識しているのは、正解か不正解かの2択で終わらせないことです。
「ここまでは合っていたから△だね」と、途中の考え方まで見て伝えるようにしています。
「え、途中まで合ってたら△になるんだ」と驚く子もいます
ほとんどの子は「○か×の2択で評価される」と思い込んでいるので、△があると知るだけで、書くことへの抵抗が少し下がる印象があります。
途中式が残っていれば、計算のミスなのか、考え方自体の間違いなのかも一緒に確認できます。
同じ間違いを繰り返しているなら、そこがその子の「クセ」です。次に気をつける場所がはっきりします。
家庭でできる声かけの工夫
「式を書きなさい」と繰り返す代わりに、「どこまで合っていたか一緒に見てみようか」と声をかけると、反応が変わることがあります。
丸つけのあと、×だけをつけるのではなく、合っていた部分に線を引いてあげると、そこが本人にも見えるようになります。
間違いを恥ずかしいことではなく、「次に伸びる場所が見つかった」と捉え直す声かけがあると、書くこと自体への抵抗が少しずつ減っていくと思います。
途中式を書くかどうかは、小さな習慣に見えますが、学年が上がるほどインパクトも大きくなるクセともいえます。
しかし、書くことを嫌がる時期があってもいいと思います。
焦らず、△を一緒に見つけていけるといいですね。

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◆執筆者紹介

笠井伸春
個別指導塾・家庭教師のオアシス 代表
ふくい家庭教師ナビ(カテナビ)主宰
単に目先の点数を上げることだけではなく、自信につなげ、いかに生徒が自分から学習できるようになるか、自立した学習が身に付くようなサポートを目指す。高校入試対策のため勉強方法を教えた中学生が、高校でも実践し伸びていることを知り、「1回のテストのために得た知識はテストが終わったら価値がなくなるけど、一度身につけた勉強方法はその先もずっと使える、価値の高いスキルなんじゃないか?」と考え、勉強のやり方を教える家庭教師のチームを作る。
主眼にしているのは、
- 「できる」を実体験してもらい、自信と前向きさを身につけてもらうこと
- 能力に関係なく学習効果の高い勉強方法を身につけてもらうこと
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